こんにちは、伊藤です。
今回はバスケットボールにおけるタイムアウトを取ることと、
それによってコントロールされる ”流れ”
との関係性について書きたいと思います。
別の投稿で、タイムアウトの取る意味や要素について書きました。
今回はその中の項目の一部を深堀しています。
多少マニアックな内容ですし、あまりピンと来ない人もいるかもしれません。
ただ、”流れ”について興味ある方にとっては、
けっこう興味深い内容になるのかなと思います。
それではいきます!
「流れ」とは
あまり大きなことは言わず、バスケットボールの試合においての ”流れ” に
ついて書きます。まずは事例のほうがわかりやすいかな。
~流れの良いとき~
・得点が連続する
・ラッキーシュートが入る(少し難しいシュートでも入っちゃう)
・チームに勢いがある
・リバウンドやルーズボールが寄ってくる
・審判のジャッジも味方するように感じる
などetc・・
~流れの悪いとき~
良いときの裏返しのようになりますが・・、
・チームとして良いシュートを撃っているが何だか入らない
・イージーミスが起きる
・しっかりスクリーンアウトをしていてもリバウンドが
相手チームのほうに落ちる
・頑張っているがチームが何かちぐはぐ
・通りそうなパスがギリギリ通らない
などetc・・
何となくイメージ湧きますかね。
力の差があるときにはどうしても強いチームが流れを支配し、
弱いチームは流れごと支配されてしまいがちです。
しかし、力が拮抗しているチーム同士の戦いであれば、
いかに流れを読んで味方につけるか・・、
ということも勝ちへの大事な要素になります。
流れの悪い時間帯は耐え忍んでなるべく短くし、
流れの良い時間帯を増やすこと。
良い流れには乗っかり、
流れに左右されないほどの技量を練習にて培い、養い、
悪い流れでも、それを物ともせずぶち壊し
シュートをねじ込んで帰ってくることが
できるくらいのレベルに達することで、
流れとお友達になれます^^
流れを良くするには・・
これも事例がわかりやすいかな。
・とにかく堅実なプレー
・スクリーンアウトやリバウンドの徹底
・ディフェンスでは
カット(スティール)狙いではなく、抜かれないこと
・ミスを極力しない
・集中力を切らさず我慢の時間帯を乗り越える
・コミュニケーションを取る
・とにかく元気に盛り上げる
出ている選手も、出てない選手も一丸となって
・タイムアウトで一呼吸
気持ちの切り替え、やること整理
などetc・・
流れがわかっていて、上手な人は、流れの状態を感じて、プレーを選択します。
あのプレーヤーが空いているけど、このパスは通らないから、堅実に一本
行こう。3Pエリアでノーマークだけど、いま撃っても入らない可能性が高い
から、ドライブを選択肢しよう。
こんなことも感じながらプレーできると楽しいですよねぇ^^
タイムアウト取るタイミング
ようやく本題部分です^^;
「自分たちの流れが悪いので、それを断ち切るために、タイムアウトを取る」
そう思って取るタイムアウトは多いと思います。
ただ、私が感じるのは、この「タイムアウトを取るタイミング」は
ちょっとした違いで、いくつか種類にわかれるということです。
大きく三種類。
●タイミング①
~流れが悪くなる直前、入りかけ、予兆~
このタイミングを感じ、タイムアウトを取れると良いです。
流れ、わかっているなぁって感じ。
悪い芽は早めに摘んでしまう。
勢いに乗られる前に断ち切る。
流れをわかっていて、悪くなる前にタイムアウトを取ることで、
流れをコントロールし、良い流れを継続させることにつながります。
もし相手チームがこのタイミングでタイムアウト取ってきたら、
例えそのとき勝っていても、絶対に油断ならない相手だと認識できます。
流れに乗り切れずに、上手くコントロールされている感じ。
このタイミングで起きるプレーの事例として・・、
・相手の勢いを感じ、シュートを決められ、連続ゴールされそうな雰囲気
・自チームにおいて、良い形でチームでシュート撃ててるのに外れる
・普段ほとんどしないような凡ミスが起きた
・何か相手の変化を感じた、一呼吸おきたい空気を感じた
などetc・・
これは感覚的な部分ですので、人それぞれ、そういうサインに気づけたら、
躊躇せず、直感に従って、先手をうって取りましょう!
●タイミング②
~流れが悪い時期突入~
ミスが続いたり、連続ゴールなど取られて、たまらずタイムアウト取る。。
こんな光景を良くみます。
なので、ここでタイムアウトを取る人が一番多いんじゃないかなと思います。
他のチームでも大体そういうタイミングで取っているので、そういうのを見て、
そう学んだのでしょうか・・。。
個人的な感覚ですが、あまり良いタイミングとは思えません。。
悪い流れの中に潜っていますので、タイムアウト明けでも、おそらくまだ同じ
流れの中。大した変化はなく、そのままの流れで再開されるイメージがします。
もちろん、試合が進んでいけば、流れがまた変化し、自チームにもやってきます
ので、それまで我慢してプレーすれば、また変わってきます。
ただタイムアウトによって流れを変えたいなら、お勧めはできません。
●タイミング③
~悪い流れの出口~
流れは悪いが敢えて、タイムアウトを取らず我慢。
流れに身を任せつつ、力まず、脱出の方法を模索する。
悪い時期を凌ぎ、少し良くなった頃合いでタイムアウトを取る。
かなりの試合巧者。
これはなかなか勇気いります。
選手との信頼関係、そして選手達もこの流れのことを理解し、
監督の意図をわかっている必要があります。
この状況では、
サインプレーなどでやることを統一させたり、
一部の選手交代で部分修正したり、いろいろ藻掻きますが、
流れを丸ごと飲み込まれないようにすることが大事です。
そして何よりも、ゲームをきちんと丁寧に進めていくことが、
飲み込まれないためのカギになります。
そしてまた、そんなとき・・、相手は流れが良いので・・、
オフェンスでもディフェンスでも、きっとガンガン攻めてきます💦💦
でもそのうち、シュートが外れたり、攻め疲れたりしてきます。
流れの変化の兆し。
丁寧にやれば、おそらく次のオフェンスでこちらがシュート入ります。
んで、流れが良くなったタイミングでタイムアウトをとります。
不思議と良い流れのまま、勢いにのっていけると思います。
なお、逆の立場(流れが良いチームの立場)から言いますと、
流れは良いけど、なんか攻め疲れやシュート外れの兆候が見られたら、
先んじてタイムアウトを取ってしまう、というのが好手ですね。
流れが悪くなる前に取る。
一周回って、先ほどの「タイミング①」と同じイメージ。
流れが良いときにはどうしてもタイムアウトを取りにくいのですが、
思い切って取れると、流れが継続するので、良いですよ~^^
まとめ
「流れのコントロール」「流れとタイムアウト」でいうと、
おおよそこれくらいがポイントかと思います。
とはいえ・・、そもそも・・、
「流れを感じること」ができるということ、
そして「この先どうなるか展開が読める」ということ、
この感覚を磨くことは非常に大切です。
「流れをちゃんとわかってる人」になってくださいね~^^
そして当然ですが、タイムアウトだけで試合が勝てる訳ではないですし、
タイムアウトの数は限られてます。
練習にて、バスケットボールの技術や体力等々、
チームとしてレベルをあげておくということが一番大事です。
その上で、監督としての采配もレベルをあげなければなりません。
「智将」となり、
選手が活き活きと活躍し、チームを勝ちに導くために、
タイムアウトも有効活用できるようになっておくと、
チームとして更なる高みに近づけるのではないでしょうか。
ちなみに、
私が今まで見てきた中で一番すごいなと感じたのは、
「フィル・ジャクソンさん」です!!
監督として素晴らしい結果を残してきている方ですが、
やはりタイムアウトを取るタイミングも絶妙でした。
ここに記載させていただいた内容は、
当時の最強ブルズの試合をみていて感じたことでもあります。
衝撃を受け、私に深く刻まれました。
えっ、ここでタイムアウト取るの??
何の意味があるんだろう??
私はその意図を試合から読み取りたくて画面に釘付けでした^^
えっ、この流れでタイムアウト取らないの・・??
流れ持ってかれちゃうでしょ・・。。
でも、そうはなりませんでした。
すげぇ・・。
そういうやり方もあるのか。
意思を感じる。
彼のすごさを、こういう感覚で感じられている方とお会い出来たら、
たぶん、いくらでもお話ご一緒できます^^
さてそんな訳で、
流れのコントロールのためのタイムアウト、
同じように見えても、ちょっとした違いがあり、
オフェンス一回分のタイムアウトがズレるだけでも、
その後の勝負の行方を左右するかもしれません!
いろいろと奥が深いですので、ぜひ皆さんも研究してみてくださいっ^^
ときどき見かけますが・・、
シュート決められて、直後に急いでタイムアウト請求して、
オフィシャルや審判が間に合わなくて、タイムアウト取れなくって、
人のせいにして怒ったりしてる人いますよねぇ~・・。。
そんなの、愚の骨頂。
恥ずべき行為。
自分のレベルの低さ露呈。
そんなことやめましょー^^
最後までお読みくださりありがとうございました^^
それではまた👋


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